高校生ボクシング「ピン級」に向け減量!水中心に1日500g落とす!?

高校に入ってボクシングを始め、2年生の頃に壮絶な減量を経験した。

なぜ、減量をする事になったのかは理由がある。

高校ボクシングでは、階級によって出場できる人数が決まっている。

高校最後のインターハイでは、3年生が1番適切な階級に出場し、2年生は状況によって階級を変えなければならなかった。

高校生ボクシング「ピン級」に向けて減量スタート

私も本来ならフライ級で出場する予定だったが、人数の関係上ピン級(高校ボクシングで1番軽い階級)で出場することになった。

当時の私の体重は55キロでピン級の体重のリミットが46キロ以下だった。

ピン級で出場するためには、9キロの減量を成功させなければならなかった。

1日500g落としていく減量計画

ボクサーの減量方法は普通のダイエットとは大きく違う。

普段の練習で、ある程度の脂肪は燃えているので、ボクサーの減量は水分を抜く事が一般的である。

体重管理のために自分自身でノートを作り、1日にどれだけ体重を落とすか管理する。

私は1日およそ500gずつ落とす事にしていた。

500gがどれくらいの重さかというと、ちょうど500mlのペットボトルをイメージすると分かりやすい。

1日にそのペットボトル分の汗をだす必要がある。

練習前に体重を測り、とにかく汗を出す為に、ヒートテックを着込み、その上からサウナスーツを着て練習を行う。

身体中から汗を、絞り出す。

汗を一頻り絞り出すと、練習後に体重を測る。

練習中は、水分は一切取らない。

どうしても、喉がカラカラの時は、うがいを行う。

そして、練習後に体重を測り、今日摂取する食事の量や水分の量を計算する。

この繰り返しで、適正の体重を目指す。

水分中心で9キロ減量する辛さ

しかし、体質によっては中々体重が落ちにくい人もいる。

恐らく、新陳代謝の関係だと思われる。

減量中は、周囲で水を飲む人を見ると、その水を奪い取りたくなる。

それ程水を飲みたいのだ。

とにかく、食べ物を食べるよりも水をバケツ一杯に飲みたいのだ。

私の場合、体重を6キロ落とすと、後3キロが地獄の苦しみになる。

体から汗の出る量が少なくなり、フラフラな状態が続く。

必死に汗を出し、落とすグラム単位を調整してようやく適正体重となるのである。

自分の場合、最大に落とした体重は9キロだったが、他の学校のボクサーの中には10キロ落としている生徒もいた。

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アマチュアボクサーの減量はプロよりもキツイ?

減量は想像を超える程辛かった。

私は9キロを無事に減量し試合に臨む事ができた。

試合期間中は、正直なところ勝ち負けよりも早く水を飲みたいとしか考えていなかった。

そして、準決勝で負けてしまった私は、その後1人で焼肉店に行き、1日で11キロもリバウンドしてしまった。

ここで一つ減量について世間にあまり知られていない事がある。

それは、アマチュアボクサーの減量は本当に過酷を極めるという事だ。

プロボクサーであれば、軽量し、試合に臨み、試合の翌日のことは、そこまで考えなくてもいい。

しかし、アマチュアボクサーはその日の試合に勝つと翌日もまた試合があり、一定の期間はその体重でいる必要があるのだ。

その為、私は準決勝に勝ち上がったとき、負けたボクサー達が飲み物を飲んでいる姿が何よりも羨ましかった。

試合に勝ったのに、なんだか報われない気持ちをいつも噛み締めていた。

ある程度の減量をすると、日頃から体重管理を行うようになる。その体重管理が、減量をする時に効果を発揮する。

苦しい減量を経験し、とくに高校生のうちは無理に減量することなく、自分に1番あった体重で試合に臨むべきだと考えている。