これで柔道で勝てるようになる!ケンケン内股のコツとその限界

ちょうどリオオリンピックで日本柔道が復活!と騒がれていたころ、「美しく一本取るのだけが柔道ではない」と思いながら練習に打ち込んでいた。

高校は県内有数の進学校であったが、県内の公立高としては別格の強さを持っていたので勉学は二の次に練習していた。柔道部だけ朝練もあった。

根性でなんとかなるケンケン内股

私の内股はド根性内股である。いわゆるケンケン内股であろうか。井上康生のように一発ではね上げる力もないし、テクニックもない、腰も悪い私が見出した戦い方である。

この技の魅力はテクニックを必要としないところである。これが自分に向いていた理由は、部員が少なく自分のケガを抱えたまま柔道するうえで無理のない形であったことや、とくに体の強さと技術がない私が根性でなんとかなることが多いためである。

ケンケン内股のコツ

ケンケン内股では、まず相手の足に自分の足をかける。

大内刈りのような形でもよい。私は左組でケンカ四つが多かったので、自分の左足と距離の近い相手の右足を少し刈り上げるのは容易であった。

後は相手の頭を両手でつり出してケンケンで相手に潜り込もうとして追うだけである。

ケンケンのコツとしては、その場でケンケンするのではなく、自分のつま先が相手のかかとの斜め奥、自分が左だったら相手の左足の左奥に置くことができるように意識すると、自然と相手を崩すことができる。

この時そんなに足を上げていなくてもかなり相手の体は崩れている。相手が片足になればこちらのものである。

ただしこの時足を上げ過ぎたり、頭を下げ過ぎたりしてはいけない。返される可能性が高いからだ。

相手を場外に出すケンケン内股の使い方

格下相手だとこれで投げることができるが、格上の場合はそうはいかない。

しかし、場外へと移動すれば何回かやるうちに相手に指導がまわり、相手が焦り前に出てきたところを投げることもできる。返されない程度に相手を追い込むのがミソだ。

ケガをしにくいメリットも

またこの技のいいところはケガをしにくいことである。やはり内股といえば、ついてまわるのが頭から畳に突っ込んでしまう事故である。

私の先輩も大怪我をして電動車いすの生活になってしまった。これを目撃した自分は、ケガは絶対に避けなければと考えるようになった。

この技は自分が頭を下げれば下げるほど相手は返しやすく、自分のバランスがとりづらくなる。相手を追っていくのも難しくなってしまうので、自然と無理な姿勢で技をかけるようなこともなくなる。結果、怪我をするようなこともなくなる。

ケンケン内股が向いている人は最後まで技をかけ続けることができる人だ。技が中途半端に終わってしまうと、印象が悪くなってしまうし相手からも技がかけやすい状況ができてしまうので危険である。

ケンケン内股の威力と限界

この得意技のおかげで団体では県で入賞し地方大会は一回戦突破という快挙を成し遂げることができた。個人としてはくじ運が悪く入賞することはできなかったが、優勝者とGSまでもつれこんで戦えたのは上出来だと思う。自分は現役時代81kg級の選手であったが団体戦で130kgほどある相手から勝利したこともある。

ただ私としてはせめて中高生のうちはしっかりとした形を身に着けるべきであると考えている。自分のような邪道を行く選手は褒められるようなことが少なく、監督からも良くは思われないのでお勧めはしない。

特に優勝を狙う場合は王道と呼べるような柔道をするべきかもしれない。自分のほかにも関節技が異様にうまい選手や縦三角しか取り柄がない選手がいたが、どの選手もそこそこいいところまではいくことができるが、どの選手も県で優勝することはできていなかった。やはり優勝できるような選手は技も多彩で、どの技も相手を投げられるレベルにあると感じた。