【UFC250】どうなるヘンリー・セフードvsジョゼ・アルド?

2020年5月10日のUFC250でヘンリー・セフードvsジョゼ・アルドのバンタム級タイトルマッチが行われる。

ここではヘンリー・セフードに注目してみよう。

レスリングベースの怪物ヘンリー・セフードとは

ヘンリー・セフードは北京オリンピック金メダリストにしてUFC2階級制覇を成し遂げた。

その身体能力の高さと体幹の強さ、更に圧倒的な打撃力とスキルは世界のバンダム級のトップと言えるだろう。

MMA転向から僅か3年でUFCフライ級タイトルへの挑戦権を得て、この時は前王者デメトリアス・ジョンソンに敗北するも2年後に絶対王者にリベンジを果たし、UFC史上最多防衛王者を破った。

続くチャンピオン防衛戦では1階級上のチャンピオン、TJディランショーとの対戦。セフード危うしが囁かれた試合ではあったが1R開始から僅か32でKO勝ちを収め、圧倒的な強さを見せた。

オリンピック選手は怪物だとよく囁かれるがセフードのこの才能はまさに別次元。RIZINの堀口恭二も彼の存在には一目おいている。また2016年デメトリアス戦敗戦後に空手を取り入れたことで打撃の精度が大きく向上し、彼の現在の打撃スキルは劇的に変わったと言えるだろう。

ヘンリー・セフードvsマルロン・モラレスの試合展開

2019年UFC245でのマルロン・モラレスとのバンダム級タイトルマッチを見ると、ヘンリー・セフードがどのような選手なのかがよく分かる。

この試合は前王者TJディランショーが王座を剥奪された事によるタイトルマッチ。セフードは自身2階級タイトル制覇が懸かった試合だ。

1Rセフードは両足をスイッチしながらステップを踏んでいく。1階級上ではあるがセフードの方が体格が大きく見える。モラレスがロー、ハイキックと蹴り技を見舞っていき、セフードも打撃戦で距離が縮まるとモラレスもそれに応じる。

序盤から両者アグレッシブな攻防だ。モラレスがリング中央でセフードがその周りを旋回していく。モラレスが放ったローにセフードがタックルを仕掛けるも浅く切られる。互いにボクシングには巧さがある。

モラレスの鋭い膝下へのローがセフードの足を流す。1Rは鋭いローを主体に近距離でのボクシングでも威圧的なモラレス。セフードはこのローキックに対してテイクダウンを狙っていきたいところだ。

2Rに突入し、またも両者打撃戦に出た。ローからセフードを崩していくモラレス。セフードもかなり嫌がっている様子だ。セフードを中距離からのローで散らし、距離が近くなると打撃をガードの上から叩きつける。モラレスの徹底した戦略が際立つが、残り時間1分半でセフードの打撃があたり始め、モラレスが後退した。

ケージを背にするモラレス。セフードが首相撲から膝を連打で見舞う。一気に形勢逆転し、モラレスは体力切れなのか効いているのか立っているのもかなり辛い様子だ。

3R開始と共にセフードが前に出てくる。モラレスの動きに1Rのキレはない。モラレスが頭を下げたところに膝を打ち込む。モラレスの鼻頭から鮮血が流れる。

モラレスのハイキックを潜り抜けてテイクダウンをとるが、立ち上がるモラレス。セフードによるフックからのアッパーのコンビネーションをモラレスが嫌がり、頭を下げたところに膝を見舞う。

組みつくモラレスに体幹の強いセフードは倒れない。モラレスにケージを背負わしたところから組み倒し、途端にスピニングチョークに入った!

モラレスの首を巻き込むセフード。だが、モラレスがなんとか抜ける。セフードが落ち着いて体勢を整えマウントポジションをとるとモラレスは下から十字をとるが入りが浅く抜けてしまう。

セフードがサイドポジションからモラレスの顔面に肘とパンチの鉄槌を落とす。残り時間10秒でスタンドの状態から鉄槌を落とし、モラレスの顔面に何発も入ったところでレフェリーが試合が止めた。セフードが2階級制覇を成し遂げた。

どうなるヘンリー・セフードvsジョゼ・アルド?

対戦相手のジョゼ・アルドもまた、マクレガーに敗北するまではUFCフェザー級絶対王者として君臨していた。

直近のバンダム級転向後の2戦では負けが立て込んでいることもあり、セフードがやや有利に感じられる。全盛期のキレが失ったように見えるアルド。直近2戦での試合も手数でやや押され、自身の思い通りのボクシングの試合展開に運べていないようだ。

セフードとアルドのボクシングスキルではアルドの方が技術的にあると見ているがセフードも前戦のモラレス戦を見てみると打たれても前に出てくるタフなファイター。

それに加え、元オリンピック金メダリストのタックルにはアルドも注意だ。接近戦から近い距離で戦い、テイクダウンを仕掛けていきたいセフードとアウトボクシングの距離からローを中心にセフードを崩していきたいアルド、という勝負展開が予想される。

ただ、モラレスも同様の試合展開に持ち込み、序盤はモラレスのローが光ったものの、中盤からセフードの近距離の打撃で一気に試合展開は変わった。

引退ロードに差し掛かっているアルドとしては世代交代返上に向けてセフードを返り討ちにしたいところ。セフードは、このUFCのレジェンドを破って世界にその強さを知らしめることができるか。

(文・Totty)

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