高校生がフルコンタクト空手ウエイト制に向け減量!落とし過ぎに注意

毎日のように繰り返される 練習 という名の人体実験…。

兄が空手を習っていたので覚えたての突きや蹴りをサンドバック代わりに受けていた中学時代。

俗に言う英才教育を強制的に受けていた僕は、高校入学と同時に兄と同じ空手道場に通い始めた。

フルコンタクト空手重量級優勝からウエイト制へ

兄の練習に付き合わされていたこともあり、上達も早く、昇級も早かった。

重量級で新人戦に初出場で初優勝。そして、無差別級で全日本新人戦に初出場で初優勝し、スピード昇級。将来を期待される選手となりました。

これらの実績をかわれ、国内最大の全日本ウェイト制空手道選手権大会への出場が決まりました。

申し込みを行う際に支部長に呼び出され、階級を今の重量級から中量級に落として出てはどうかと言われました。

軽量級が65キロ以下、中量級が65~75キロ、重量級が75キロ以上となっていました。

当時の体重が78キロだったので、このまま重量級で戦うとこの階級では一番軽くなり不利なので3キロ減量し、中量級で一番重い選手として出場する方が有利だという事でした。

高校生の減量は上手くいかない?

人生初の減量への挑戦が始まりました。

なにをどうすればいいのか全く分からず、週二回の空手の練習とジムに行くという通常通りのルーティンを約2週間続け、残念ながら体重は全く落ちていない。

当たり前といえば当たり前の結果です。如何せん高校生なので食欲は旺盛、間食は当たり前の生活なのでこのままで減量なんて出来るわけがない。

しかも、大会の前日まで学校行事で三泊四日で北海道旅行に。

とりあえず北海道ではおいしいご飯を食べたいので旅行の前日にサウナで体重を落とし、多少北海道で美味しい海鮮料理を堪能しても75キロ以下で収まる計算だった。

サウナに入るのも人生初体験、あまりの暑さに最初はすぐに出てしまう始末。

サウナで6キロも落ちた!

これでは意味が無いと思い、サウナ内に設置してあるテレビにプロ野球中継が流れていたのでゲームセットまで気合いで観戦し満を持して外に出た瞬間そのまま倒れてしまった。

なんとか小銭を握りしめ自動販売機でスポーツドリンクを購入し、一気に飲み干し、そのまましばらく全裸で仰向けでした。完全に脱水症状です。

しばらくしてからもう一本購入し、再度一気に飲み干してから体重計に乗ってみると72キロ。2~3時間で6キロ減に成功。

我慢と気合い?のみで減量はとりあえず出来たので、これで本場のカニを食べられる!と思った。

体重の落とし過ぎに注意

北海道で宿泊した旅館の浴場にある体重計で毎日チェックしていましたが全く体重が増えていない。

というのもこの旅行の翌日に大会があるので仮に少しでもオーバーしていたら体重を落とす時間がない。同門にも迷惑をかけてしまう。それに兄の怒りを買うことにもなってしまう。なのでこの旅行の間ほとんど食べずに過ごしていた。

結局大会当日の計量では72キロでパスはしたものの当初の予定であったマイナス3キロではなく、マイナス6キロ。しかも飲まず食わずで無理やり減量したままなのでコンディションは最悪。

支部長には顔色が悪いが大丈夫か?と言われてしまう。

案の定、試合も一回戦負け。勝った相手は二回戦敗退と結局自分が一番弱いことになり、散々な結果に。

今は、ネットで検索すれば何でも分かる時代なので最良の方法が見つかると思う。当時はそのすべがなく気合と根性でした。まっ、もう少し計画的には出来たかと思いますが。

ジムに行く時間が無い、走るのは面倒くさい、食事も美味しくいただきたい、言い訳は無限にありますが短時間で数キロ落としたいのであればサウナに数時間座っているだけで簡単に落とせました。

ただし、全くオススメ出来ません。ただただ危険です。当たり前ですが、日頃から節制した生活を送るのが結局一番です。

(文・瓦割三郎)

試合までに体重を戻す総合格闘技の減量方法…なぜ減量が必要なのか
自分は試合までに約10Kgの減量を行う。普段は75Kgで試合は65.8Kg以下のフェザー級で試合をしていた。 計量が終わってから試合までに5~7Kgは戻すことがきた。これでコンディション良く動けていたので自分には合っている方法だと思っ...