フィジカルで剣道に勝つ!体幹を強化して引き胴で一本勝ちするには

中学から剣道を始め、高校の引退を迎えるまで剣道ライフを全うし、高校生で習得出来る最高段位3段を習得。

県大会個人戦でもベスト8に残った私の得意技は「引き胴」だ。

市内でも上位ベスト16に君臨する優秀選手は、小学校、もしくはそれより前から剣道を始めた経験者が多い。経験者ではない私が敢闘賞で県から表彰される成績を残せた理由はフィジカルの強さだった。

剣道部でベンチプレス100kg

私の高校時代の左手の握力は74kgあり、ベンチプレスは100kgを上げることが出来た。

剣道において左手の強さは非常に重要であり、右は添える程度と言われている。

身長は168cmと小柄な選手であったが、このパワーにより、後に大柄な選手と引けをとらない選手になることが出来た。

パワー系剣士の得意技は引き技

このようなパワー系剣士の得意としてる技は、引き技であり、引き技で重要なことは、相手の体が崩れたところを、素早く力強く打つことだ。

私は、練習でも引き技、特に引き胴を強化し自分の得意技にしていた。

中学から剣道を始めたため、テクニカルな動きでは、どうしても経験者と差が出てしまうため、「それならばフィジカルでは負けない」という気構えでひたすら、筋力・体力・体幹の強化に努めた。

どんな体勢でも打てるように体幹を強化

引き胴においては、体の使い方も非常に重要なことであり、体を上手く使うコツは、体幹を鍛えることにある。

どんな体勢でも打てるような体幹を作れば、腕の力とリンクさせ、どこからでも技を繰り出すことが出来る。

コツは丹田に力を入れ、丹田を中心に身体が移動することを実感しながら、練習することだ。

それが分かるようになると、重心の移動を利用することが出来るので相手に体をぶつけた時に爆発的な威力を放つことが出来る。

また、体幹の強化により、相手から打たれるリスクも減る。

体幹が弱ければ相打ちとなり、コートの縁に追いやられ、相手に押され、場外反則。または鍔迫り合いに持ち込まれた際、押し負け、そこを狙われ一本を取られてしまう。

体幹を鍛えることにより、そのリスクも減り、相手に負けない身体を得ることが出来るのだ。

フィジカルの強さを武器にインターハイ予選で一本勝ち

体幹を強化したかいあって、毎年全国大会決勝進出している地元の強豪高校の先鋒から一本勝ちをしたことがある。そのときの技も引き胴だった。

剣道インターハイ予選の個人戦。

私はシードもない無名の選手だったので、試合の際は、あまり相手に深読みさせることなく試合を進行できた。

私は面に飛ぶような素振りを見せ、相手が出小手を決めようとしたところを、すかさず相小手面を打ち、そのままの威力で相手の体幹を崩した。面に飛んだ体勢で、相手の手元をかち上げ、バランスを崩した状態で、隙を見計らい懇親の胴を決め、主審・副審と共に3本の旗が上がった。

試合時間ギリギリの体力も消耗する場面だった。私はフィジカルの強さによって優秀選手相手でも負けることは無かったのだ。

精神力とフィジカルの関係

もちろん精神力も欠かせない。精神力を付けるためには、日々の過酷な練習を実直に行うことだ。

諦めないという心が起爆剤となり、爆発的なフィジカルを得ることが出来る。フィジカルの強さは精神力の強さとも関係している。

テクニックで勝てなくても、フィジカルが強ければ、相手を威圧する力は強くなり、フィジカルが相手より勝ることにより、自分は少なくともフィジカルでは負けてないという自信から精神力の強化にも繋がる。

結果、相手よりも強い自分を作り出すことが出来る。そうなれば、たとえ相手が自分よりも剣道のキャリアが上であっても、強豪校の有名選手であっても勝てるチャンスはある。