ピアノから空手に…元世界チャンプの師範と出会い、大学空手部へ

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私が空手を始めたのは小学校4年生の時です。きっかけは3つ下の弟が、私が小学校3年生の時に空手を始めたため。

当時、ピアノを習っていた私は空手には一切興味がなく、親に連れられてただただ白い服(道衣)を着て空手をする小さな弟を道場の外、ガラス越しに1年間眺めているだけでした。

興味のなかった空手を始める

そんな中春頃だったでしょうか、急に同世代のしかも自分と同じ女の子が体験に立て続けに来だしたのです。

不思議に思いつつも、もしやるなら今かな…なんて思った私は突然、母に「空手を始める」と伝え、ひどく驚愕させたのです。

そのように始まった私の空手人生。運動神経は悪くなかったものの、空手を始めるのは少し遅めだったのが悪かったのか、なかなか型が覚えられず苦労したのを覚えています。

結構幼心にも辛かったですが、それでもやめなかったのは、自分からやるといったという事実と弟がやっていたこととそして何よりも試合が楽しかったからです。

元世界チャンピオンの師範との出会い

試合が楽しくなり出したのは、中学生になってからです。それまで、基本組手の試合だったのが自由組手になりました。

型は下手くそで試合も勝てず、大嫌いでしたが組手の試合だけは技術がない中でも勝つことができていたので、とても楽しかったのです。

そんな中、ある試合をきっかけに道場の師範に目をかけてもらえるようになったのです。私の師範はかつての組手の世界チャンピオン。

とても怖い師範でしたので、それまでは話すこともままならなかったですが、その試合をきっかけに手厚く指導をいただけるようになり、本格的に空手を練習するようになりました。

負けず嫌いで気が強い性格が組手に出た

師範に目をかけてもらうようになったきっかけは、私の道場が主催する小規模な試合でした。

コートが2コートしかなく、すべての試合が常に保護者や師範の目に入るような規模です。

当時はまだ技術もなかった自分ですが、とにかく負けず嫌いで気が強い。

私の流派は伝統派といって寸止め空手です。本来、相手に直接攻撃を当てず、技のキレや正確さによってポイントをとるルールです。

しかし、私は何振り構わず相手を倒そうと、ポイントにならない技を蹴りでも突きでも出しまくっていました。しかし、それでは審判の先生もポイントにしたくても出来ません。

ところが必死の形相で技を繰り出す私に、相手は完全に戦意喪失。そうなると、試合が一向に終わりません(何せポイントが入らないので)。

そんな異常に長引く試合を不思議に思った師範が様子を見に来たわけです。あまりにも試合が決まらないので一旦試合を中断し、興奮する私をなだめつつもアドバイスをくれました。

結果的には、その試合は勝ったのですが、きっと審判の先生方は面倒になったに違いありません(笑)。今思えば、師範も半分面白がっていたように思いますが、私の負けん気の強さと勝ちに対する執着を評価してくださったのだと思います。

大学空手部で全国レベルを目指したい

師範は元世界チャンピオンといってももう70歳を過ぎていました。師範の時代の空手と現在の空手では、本質は変わっていないとしても勝ち方が違います。

また師範は長島茂雄さんのような天才タイプなので、自分にできて当たり前なことがなぜできないのか?というタイプだったと思います。

師範には空手の大切なことを教わったと思っていますし、感謝しています。本当にすごい方であることも事実です。

しかしそれだけでは地区大会レベルでは勝てますが全国大会レベルになるととても通用しませんでした。

高校生になってからは知り合いの大学の部活に参加させていただき、稽古をしていました。高校を卒業したら大学で空手をやろうと決めました。

そして、念願の第一志望の大学に入学した私は体育会の空手部に入部。そこで毎日空手の稽古に励んでいました。

大学空手部で身に着けた上段逆突き

私の得意技は「上段逆突き」という技です。高校生までは、蹴りばかりやっていたのですが、反則で負けてしまうことも多く、なかなか勝てないなあと悩んでいました。

そんな中、大学の稽古で上段逆突きの練習を重点的に行ったことがありました。それが、私にはとてもヒットしたのです。

通常、逆突きは中段といってお腹の鳩尾を狙うことが多いのですがこの技はその上段バージョンです。上段というのは人中という鼻と口の間の辺りを指します。

上段逆突きの練習方法

私の大学では平日の稽古は、その時の主将が練習メニューを考えていました。

色々な攻撃パターンの1つとして、この週はこの技を強化するという感じで行っていました。

上段逆突きの練習は次のようなものでした。

まず、通常の組手をするように何本か突きの打ち込み練習をします。

その後、ゴムチューブを帯の上から巻きその先端を後ろから別の人に引っ張ってもらいながら、同様に突きの練習を何本かします。

そうすると、ゴムチューブを外したときに負荷がかからなくなっているので、かなりスピードが出るようになります。

ゴムチューブを使った練習は移動基本の稽古で行ったり、自由組手のときのように相手を置いて行ったりしました。こうして何度も繰り返し、身体の使い方を覚えさせます。

上段逆突きだけで試合に勝利!

上段逆突きの重点的な練習はある試合に向けたものでした。1カ月ほどは毎日少しの時間でも練習していました。

かなり鮮明に覚えていることはその大会の中の1試合では、上段逆突きだけで試合に勝つことが出来たことです。

「上段逆突きを狙えばポイントになる」という手応えが得られたことはとても嬉しかったです。おそらく、重点的に練習することでスピードが上がったことと、攻撃に入るタイミングが分かるようになったことが大きかったのだと思います。

人によっても違うと思うのですが、私の場合は手で相手を突くというより、自分の腰を相手にぶつけるようなイメージでそこに手がついてくるというような感覚で技を出すと上手くいきます。

そのような意識を持つことにより、スピードが出ますし突きにも重さが乗ります。

注意しなくてはいけないのは、相手に腰をぶつけるつもりで行くと行きっぱなしになる可能性が高く、一発でポイントが取れれば問題ありませんが、仮に取れなかった場合に備え、その後の展開に備えておくことです。

(文・nonsist)