今では反面教師!剣道部監督による正当化された危険な体罰体験

私は小学校1年生から剣道をしていて、現在も続けている。

そんな私が高校生のときに出会った今の時代ではありえないような指導をする剣道部の監督のはなしだ。

熱血体育教員とは違うタイプの剣道部監督

熱血体育教員とはまた違うちょっと危ない雰囲気の先生だった。

私は中学校の時は団体戦で全中に出場して、スポーツ少年団の試合も個人戦で日本一になるくらいの力があった。

兄がその高校に行っているのもあり、その先生から来てくれとの声がかかったので、私はその学校に進学することにした。

私が中学生の時に練習に参加させてもらっているときはとても優しくて、指導も凄く丁寧で、その先生は体育の先生で「熱血体育教師」とはまた違った雰囲気だったが、「ここならもっと高いレベルに行くことができる!」と思っていた。

しかし進学した途端もう別人にのようになっていた。

剣道部で正当化された体罰体験

その剣道部の先生は、私たちが先生の言ったことが出来ないと体に刺激を与えた方が覚えやすいと殴ったり蹴ったり、世に言う体罰を毎日のように繰り返していた。

怒られてふてくされる人がいると「これは体罰じゃなくて指導の一貫なんだ」と言って体罰を繰り返した。

竹刀を使って「鍛える」とは

殴ったり蹴ったりしない日も多々あったが、剣道は竹刀をもってするスポーツなのでその竹刀で「鍛える」と言って痛めつけられた。

はじめはみんなふてくされて反抗していたが、私が高校1年生のとき3年生の先輩たちが県大会に優勝してインターハイに出場したのだ。

それからちょっとずつ「この体罰も強くなるためなんだ」と思って、一生懸命耐え抜いて頑張った。

自由に楽しく練習してきた学校に負ける

私は高校3年生のときにはキャプテンだったのでその体罰が、エスカレートしてときには師範室に連れてかれて、鍵をしめられカーテンをしめられボコボコにされたときもあった。

こんな思いをして頑張ってきたのに、私たちの学校は自由に楽しく練習してきた学校に負けインターハイに出場することが出来なかった。

なぜこんな思いまでしてきたのに負けてしまったのかとその時は思っていたが、今思うと、先生に無理やりやらされてやるだけのやつらと、自分たちで考えて練習するやつらなら、明らかに後者の方が人間的にも成長できるし、剣道も強くなるだろう。

体罰を伴うが高い指導力と知識を持った監督

私はこれまでこの剣道部の監督を悪いようにしか書いて来なかったが、別に嫌いなわけではないし、確かに指導力は並外れたものがあった。

その先生は体育大学に行っていたので、筋肉をどう動かせばいいかなど体罰を受けながらであったが、ピンポイントで分かりやすく指導してくれた。

なのでもし体罰をしなければもっと指導力の高い教師になっていたと思うと惜しいなと思う。

剣道部監督を反面教師に

私は小学生や中学生に剣道を教えるときはこの先生に教わったことをマネして教えると、分かりやすいのかすぐに理解してくれて、私も教えている小中学生が成長しているのを見ているととても嬉しくなる。もっと自分がもっている技術を教えたいと、思わせてくれる。

剣道部の監督もはじめはこんな思いでもっと強くなってほしいと思い、次第にエスカレートしていって体罰をするようになったのかなあと今では思っている。

でも私は剣道を日本の文化としてこれからの時代に伝えていくためにも、あの監督を反面教師として絶対に体罰がない健全な剣道をこれからの子供たちに教えていきたい。

なお私は今でも高校の剣道部の監督と交流は続けている。