小柄な女性が一本を取る!小内刈りからの背負い投げは足腰の強さが大切

幼い頃から兄の影響で柔道と総合格闘技が好きでした。

素人でも簡単に出来る技の足よんのじ固めや腕十字固めなど、柔術家の真似をして遊んでいました。

高校生になり、部活紹介で柔道部を見たときに小柄な女性の先生が黒帯を巻き男子生徒を次々と投げ飛ばしていました。

私も身長150センチと小柄なので、女性が男性を投げ飛ばす姿に思わず見とれてしまいました。

幼い頃から好きだった柔道を本気で頑張ってみようと思い、すぐに入部届けを出しました。

「柔よく剛を制す」小内刈りからの背負い投げ

体が小さい私の練習相手は160センチ以上でした。

身長やパワーで圧倒され、技をかわすのに必死で、なかなか自分から技が出せない日々続きました。

その様子を見ていた先生が進めてくれた技が「小内刈りからの背負い投げ」でした。

「柔よく剛を制す」の言葉通り小さい自分が大きい相手を投げ飛ばすことが出来る技と教えてくれました。

相手の重心を崩す小内刈り

背負い投げを投げるにはまず相手の体のバランスを崩します。そこでバランスを崩すための技が小内刈りです。

小内刈りは、相手の右足が前へ移動する瞬間に右足で土踏まずを相手のかかとに当てたら指先側に向かって勢いよく刈りにいきます。うまく行けば一本も取れる技です。

でも今はあくまでも背負い投げに行くまでの工程として小内刈りを仕掛けます。

ここで一本を取ることを意識してしまったら自分のバランスも崩してしまう可能性があるので、あくまでも相手の重心を崩すことに集中します。

相手がバランスを崩したところですばやく、股下に入り込み引き手を左斜め方向に強くひき、釣り手の手首は固くならずやわらかく柔軟性をきかせて持ち勢いよく投げます。

この時に相手の重さに潰されないよう日頃から足腰を鍛えるのも重要なポイントとなります。

以上なことをやり遂げるためには、普段の基礎トレーニング時間を増やしさらに足腰を強化するメニューが必要でした。

足腰の強さとスピードが大切

今までは授業終わりにトーレーニングをしていたのですが、体力作りのために朝練習を取り入れました。まずは、学校の周りを10周走ります。そのあと道場内を50周走ります。

なぜ朝からこんなにも走るのかと言うと、ゆっくりと走っていると授業が始まってしまうのでダラダラと走ることも減り、走りに集中が出来るからです。

午後の練習でも、朝の練習に引き続き学校の周りを10周走ります。休むことなく階段を1階から4階まで20往復ダッシュします。

次に人を背負い階段を10往復します。

道場に向かいウサギ飛びを10分した後、ペアになり一人が仰向けになります。足を上げてつま先をもう一人が持ちます。足を持っている人は力いっぱいに地面に向かって足を落とします。仰向けの人は地面につかないように持ちこたえます。

この時点で足は悲鳴をあげていますがこれを50回行います。このメニューは体力作りプラス足腰の強化にもつながります。

こうした練習を続けていたところ足腰が強くなり背負い投げをする際の回転のスピードアップ、さらに小内刈りで足を出すタイミングもはやくなりました。

技の練習を繰り返しするのはとても重要なことですが一番の近道はやはり体の仕上がり方ではないでしょうか。小さい体の人はスピードを重視すること。そのためには足腰の強化、体力が必要不可欠ということがわかりました。

私もトレーニングから見直したことにより試合のほとんどが一本勝ち。2年で黒帯を取得することが出来ました。

誰でも大きい相手だと萎縮してしまうと思います。ですが、毎日練習をコツコツと続けていれば私のように黒帯を取ることができ、どんな相手だろうと、小内刈りからの背負い投げを取得すれば恐れずに相手に立ち向かうことが出来るでしょう。

田村亮子と同世代の女子柔道家が背負い投げで一本を取るまで
私は、中学1年から柔道を始めました。その頃は漫画のYAWARAが大流行、そしてあの田村亮子選手が中学3年で福岡国際を優勝した時代。正に、女子柔道の大ブームが訪れようとした時でした。 負け知らずで県代表、自信に満ちていた 私も波に乗り、素...