2012年春中学校3年生の秋頃、部活も終わり高校受験のため日々勉強に明け暮れていた私は、ストレスと運動不足から肥満に悩んでいました。
決して良い健康状態とは言えなかったため運動不足とストレス解消のための趣味が欲しいと思っていました。
そんな時たまたま父の職場の知り合いが通っていたキックボクシングジムを紹介して頂いたことが私がキックボクシングを始めたきっかけでした。
キックボクシングジムの個人練習が苦手
それから私はキックボクシングにはまり2015年夏、高校3年生で大学受験が本格的に始まるまで続けていました。
とは言えキックボクシングを始めた当初の私は飽き性で特にサンドバッグ打ちやシャドーボクシング、縄跳びといった個人練習が苦手でした。そのため練習にあまり身が入っていなく、技術の進歩が遅かったです。
このような私がキックボクシングジムでの練習の中で技術の向上に役立ったなと特に印象に残っているスパーリングについてお話ししたいと思います。
初めてのスパーリング経験
スパーリングとは簡単に言うと実践形式での技の試し合いのことなのですが、試合を行うことのない練習生の私にとってはこのスパーリングが唯一の実践でした。
スパーリングを初めて行なった日の夜、私は気分が高揚してなかなか眠りにつけなかったことを今でも昨日のことのように思い出します。
なにしろ初対面の大人の人を殴ること、殴られること、どちらも未経験のことでしたから。
格闘技を始めなければ私の人生ではおよそ起こり得なかった出来事でした。
スパーリングの魅力
私には弟がいて殴り合いの兄弟喧嘩をしたこともありました。怒りに任せて殴っても気分は悪いですし、殴られれば痛いです。
ですがスパーリングをした時はこれとはまったく違いました。私の実力でいえば、選手として経験豊富な大人には到底及びません。3回殴られれば1回殴り返すくらいがやっとでした。
スパーリングの程度にもよりますが段々とステップアップして高度なものになっていくに連れ、ときには鼻血が出ることもあるし顔も腫れることもあり痛いです。
でもそんな試合さながらのスパーリングでも私のパンチが少しだけ相手にも当たるのです。これには当時とても興奮していましたね。
そしてそれまでお互い殴り合っていた二人がスパーリングを終えると笑いながら談笑するのです。私はこの瞬間が一番好きでした。格闘技って素敵なスポーツだなと心から思いました。
課題を発見して修正する機会に
スパーリングは選手の方達は当然のように行う基本練習の一つですが、ダイエット目的やストレス解消を目的とした練習生の方は必ずしも行うわけではありません。
ですが私はこのスパーリングを行なったことで練習へのモチベーションが高まり、シャドーボクシングやサンドバック打ちなどの個人練習を退屈することなく楽しめるようになりました。
スパーリングでの反省点がたくさんあり過ぎて個人練習でその課題をたくさん修正している私に退屈を感じる暇などなかったのです。
この課題を達成出来たら次はもっと良いスパーリングになって絶対今より楽しくなるぞと思い、より熱心に練習に取り組むことが出来ました。
格闘技をさらに楽しめる
私にとっては一番楽しかったスパーリングですが、誰しもが楽しめるものではないかもしれません。選手の方達は別ですが、ダイエットやストレス解消を目的とした練習生の方達の中には、そもそも格闘技に興味のない方や痛いことや暴力的なことに強い抵抗感を示す方、血を見ると気分が優れなくなる方など様々な方がいることと思います。
この中で格闘技に興味のないという方には、そうは言っても一度はスパーリングに是非とも挑戦してみて欲しいと思います。食わず嫌いと同じように先入観や偏見だけで格闘技をより楽しめる機会を逃すのはもったいないと思います。
どうしてもスパーリングを楽しむことが難しい方は嫌な思いをしてまで無理にスパーリングをする必要は無いと思います。スパーリングと違い痛みを感じること無く、なおかつ実践のイメージを感じられるマスボクシングという練習法もあります。自分に合った方法で格闘技を楽しむことが一番大切だと思います。