試合中の心構えは五輪書に学んだ!駆け引きに強くなる4つのポイント

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「ヴェーい、ヴェーいヴェーい、おーい!!」

このセリフはキックボクシングでミドルキックの応酬の時によくあるセコンドの掛け声です。格闘技の試合のセコンドの掛け声は変わったものが多くて面白いですよね。

フルコンタクト系空手の試合だとこうなります。

「えいロー! センパイ効いてる効いてる! 相手ビビってるよー!! 相手よく見てよく見て! ガードォ!! ガード気をつけて!!」

思うんですけど、大変抽象的で、よく分からんアドバイスですよね。「よく見て」っていうけど、具体的にどこをどう見たらいいんでしょうか?

このようなセコンドの言葉通りに試合を進めたとしても、有利な展開になることはなさそうです。

バカボンドと五輪書の宮本武蔵像

バガボンドっていう漫画をご存知でしょうか。すごく面白いですよね。

主人公の宮本武蔵、カッコいいです。その武蔵が『五輪書』という本を書き残していまして、その剣の奥義を言葉にして現代に残してくれています。

バガボンドではストイックに剣の道を極めようとする武蔵なんですが、五輪書から伝わってくる武蔵像は全く違います。

風の巻でひたすらに他流をこき下ろす宮本武蔵、サイコーに性格が歪んでます。

「あんな技実戦では使えねぇ、この流派のこういう考えは間違っている! 何故なら~」

という感じで、まるで格闘技オタクのように言葉による批判が巧みです。しかし始末のおえないことに武蔵は50回を超える果たし合いで負けなしの、文句無しの大剣豪。

そんな歴史上最高の実戦厨である武蔵の書いたものですから、五輪書の内容は完全に実用的なものだと言えます。

その五輪書を格闘技に当てはめた場合の試合運びのチェックポイントがこちらです。

五輪書の教え1.ラッシュは八分目で止めるべし

チャンスと見るや火の如くひたすらに攻撃を打ち込む。弱った敵がコーナーでガードを固めてたらとにかくラッシュ掛けないと損ですよね。

でも武蔵は五輪書で「ラッシュはスタミナの八分目くらいで止めておけ」と言っておられます。

ガードを固めた敵というのは大抵の場合、こちらの打ち終わりにカウンターを合わせることを狙っているものです。

なので八分目くらいで一旦引いて、相手の起死回生のカウンターを打たせておいて、さらに上からカウンターを重ねて相手の希望をへし折ってやりましょう。

五輪書の教え2.ラッシュを仕掛けてくる敵への対処法

武蔵は有名な『水は方円の器に従う』の言葉のように、状況に合わせて融通無碍に対処することを理想としました。

まず最初に、こっちの都合を考えずにやたら乱打してくる敵、よくいますよね。一見野生的で強気に見える戦法なんですが、これ実は臆病だからこうやってるんです。

反撃されるのが怖いから手を止められない、勝つよりも負けないためにラッシュしているわけなんです。だからそんな敵には狙い澄ました強打をお見舞いしてビビらせてやりましょう。

出鼻にドカン、打ち終わりにドカン、隙を見てドカン。弱気ゆえのラッシュタイプならこれで止まります。ラッシュタイプに偽装したカウンタータイプかもしれないのでそこの見極めは慎重にしましょう。

五輪書の教え3.ちょこまか動く敵への対処法

いくぞ、いくぞ、と見せかけてこない。こないと見せかけて飛び込んできたかと思ったらサイドに逃げる。

フットワーカーが何故そんなことをするかといえば、こっちの無駄撃ちを誘っているからです。最悪なのは相手の動きを見ようとして止まってしまうこと。

見れば止まる、止まれば打たれる。

だから手打ちでもいいんで相手を追いかけてラッシュを仕掛けましょう。フットワーカーは待ち拳で要領よく有効打を与えたい人が多いので、軽い手数で圧倒してそのペースを乱してやりましょう。

彼らは要領よく勝つのが好きなので、ペースを乱されるのを嫌います。

五輪書の教え4.一撃必殺を狙っている敵への対処法

絶対に深く踏み込んではいけません。遠間からいつでも逃げられるようにして軽い攻撃を当て続けましょう。

とにかく相手の攻撃を空振りさせるのです。強い攻撃はその分隙も大きいです。あまり欲張らないようにして削っていきましょう。

こうした3つのタイプに対する対処法は、ジャンケンのグー・チョキ・パーのように三すくみの関係になっています。

相手も状況によって戦法を使い分けてくるのでその時々に合わせてこちらも優位な戦法に切り替えましょう。

以上が五輪書を読んで得た私の知見になります。五輪書は色んなことに応用が利くので、ぜひ本を買って読んでみてください。

試合中に注目すべきは対戦相手の後ろ足

最後に、試合中に相手を観察するならここを見ておくといい、というポイントをお話しします。

ユーチューブでボクシングの試合を観て頂くと分かるのですが、インファイターは後ろ足の爪先が前に、アウトボクサーの爪先は横に向いていることが多いです。

自分で実際に構えてみると、後ろ足のつま先の向いている方向に進みやすいことが確認できます。

つまり初対戦の敵と相対した場合、その敵の後ろ足のつま先をみれば、前後と左右、どちらの動きをベースに試合を組み立ててくるのか予測できるというわけです。

「相手をよく見て!」とセコンドは言います。そんなとき具体的に相手のどこを見るべきなのか、自分なりのチェックポイントを持っておくと、試合に役立てることができるでしょう。

(文・千里三月記)