幼少期、K-1ブーム真っ只中でよくテレビで放送されていました。父が格闘技を好きだったこともあり、K-1が放送される日は家族みんなでテレビの前に集まっていたことをよく覚えています。
ピーター・アーツ、アーネスト・ホースト、アンディ・フグ、魔裟斗…まさにK-1黄金期、スター選手揃いでした。
私は5歳から空手を習っていて、小学生になる頃には「K-1選手になる」のが夢になっていました。小学5年生からキックボクシングに転向し、中学に上がる頃にK-1甲子園がスタートしました。そこから、K-1甲子園に向けての特訓が始まったのです。
K-1甲子園とは、K-1の大会の一つで高校生だけが出場出来ます。K-1の大舞台に立つための登竜門として、今もたくさんの高校生たちが出場しています。
K-1甲子園に向けて減量スタート
K-1甲子園の-65kg契約に対して、高校3年生になった私の体重は70㎏、1番重い時は72kgあり、5㎏~7kgの減量が必要でした。
日々の練習に食事制限をプラスして減量を行いました。
試合に出るからには勝ちたいですから、自ずと練習量は増えますし、練習の質も上がります。これだけでも消費カロリーはある程度上がります。
そして食事制限です。私が実際に行なっていた食事制限法は、
- 脂質、糖質の摂取を減らす
- タンパク質を摂取する
- 週1回のチートDAY
というものでした。
この方法は、日本一にもなったあるボディビルダーに教わったやり方です。
ボディビルダーと言えば、筋肉量はそのままに、体脂肪を極限まで落とす減量のエキスパートです。
私も実際にこの方法で減量を成功させることができました。
糖質と脂質の摂取量を減らす
糖質、脂質は主にエネルギー源になります。もちろん、余ったものは体に蓄積されます。これらを減らすことで、足りないエネルギー分は体に溜めているものから消費されることになるのです。
糖質はお菓子類、脂質は揚げ物や油っぽいものを想像しやすいかと思います。
また、私たち日本人の主食である米も主な栄養素は糖質です。
私は米からの糖質摂取量を減らすために、玄米のお粥をお弁当に詰めて高校に通っていました。
白米より玄米のほうが糖質の摂取量を減らせるからです。更にお粥にする事で、玄米の量は少なくても満腹感を得られやすくなります。
タンパク質を意識的に摂取する
タンパク質は筋肉の材料になる栄養素です。
体がエネルギー不足に陥ると糖質や脂質だけでなく、筋肉を構成するタンパク質も消費されてしまいます。タンパク質を消費するという事は、筋肉が減るという事です。
これが減量によって力が出なくなる原因です。
一生懸命トレーニングをしても、タンパク質が不足していると筋肉はつきません。
ですから、タンパク質の摂取は非常に大切です。
低カロリー高たんぱくの代名詞といえば鶏のササミです。
私はササミより低価格で下処理も簡単なむね肉で代用していました。この時注意することは調理法です。
せっかく低カロリー高たんぱくでも、油を使って焼いたり揚げたりしては脂質を摂取してしまうことになり意味がありません。
茹でる、蒸すなど、油を使わない調理法が減量には適しています。糖質や脂質が含まれるソースなども厳禁です。塩コショウ、ノンオイルドレッシングなどを活用していました。
代謝を高めるチートDAY
減量には栄養素のほかにも大切なことがあります。それは代謝です。
どんなにカロリーや栄養素に気を付けて食事をしていても、代謝が下がれば効果が出にくくなります。
そこで効果を発揮するのがチートDAYなのです。
チートDAYとは、簡単に言うと解禁日です。週に1日、曜日を決め、その日は好きなものを食べます。
そんなことをしたら、せっかく落とした体重が戻るのではないかと心配になるかもしれません。でも、大丈夫です。1日に増える体重は、せいぜい1㎏ほどです。
例えば、日曜日にチートDAYを設けて1㎏増えたとしても、また月曜日から6日間で2㎏減らせばいいんです。
すると1週間で1㎏減量出来たことになります。
チートDAYが必要な理由
ではなぜチートDAYが必要なのか説明しましょう。
人間の体は十分な栄養素が長期間足りないと、危険を感じ、体内エネルギーの消費量を制限しようとします。これがいわゆる代謝が下がるということです。
チートDAYを設けずに食事制限をすると、必ず代謝が下がり体重が減りにくくなります。ですから、代謝がいい状態を維持するためにチートDAYが必要なのです。
以上が、私が実際行った減量方法です。
この方法は有名なボディビルダーに教わったもので、私自身目標体重まで体重を落とすことに成功しました。
(文・かじかじお)