私は小学生の頃から柔道をやっています。当時は、平均身長より背は高かったのですが、線が細く柔道をやるパワーが不足していました。
中学生の頃までの団体戦は、体重が軽い順に先鋒、次鋒、中堅、副将、大将という並び順で同じような体格の選手とやることが多かったのですが、高校に上がり団体戦に選ばれると体重とは関係なく、監督が作戦を立ててオーダーを決めます。
高校柔道で体重とパワー不足を痛感
高校では体重と関係なく大将を任されることもあります。高校入学の時の体重は65Kgと軽かったのですが入学早々インターハイ予選の団体戦のレギュラーに選出されました。
その試合では、自分の体重の軽さでポンポン投げられてしまうし、技の威力がなく軽かったので全て弾き返されて柔道生活で初めての屈辱を受けたと同時に高校柔道のレベルの高さを痛感しました。
高校柔道で10キロの増量を目指す
対戦した選手達は90Kg以上ある選手ばかりでした。軽量級でも重量級の選手を投げ飛ばす選手もいますが、明らかに私はパワー不足でした。これではいけないと思い、体重を増やすのがパワーを上げる最短ルートだと考え、試合の翌日から増量計画を考えました。
65Kgから次の年のインターハイ予選までに、75Kgまで体重を増やす計10Kgの増量を行いました。
10Kgの増量は並大抵の努力では成し遂げることができないと私は考えました。ただ闇雲にご飯を食べ、脂肪だけが付いてぶくぶく太ったところでパワーは上がるかもしれませんが、試合で動けなくなるため、筋肉をつけることも食事と並行して計画しました。
筋肉は、脂肪よりも重いと言われているため、体重とパワー両方を効率よく引き上げるためにトレーニングについても学習しました。
10キロ増量のための食事メニュー
食事メニューとしては、闇雲に高カロリーの脂質を過剰に食べて、摂取カロリーを増やすことはせずに、炭水化物とタンパク質の量を増やして食事をしていました。
タンパク質は筋肉の合成などに必要不可欠な栄養素なので体重×2gのタンパク質を目安に摂取していました。
1日3食では食べられる量に限界があるため、1日の食事の回数を7回に増やしました。
タンパク質のみを摂取しても筋肉の回復や発達に十分効果が得られないため炭水化物と組み合わせて摂取していました。
増量期の1日の食事内容
1日の食事内容は次のとおりです。
- 朝の練習の前におにぎりを2個と鶏胸肉
- 朝練後におにぎりを1個とプロテイン
- 昼食ではタンパク質を多めに摂取
- 練習の前におにぎり1個
- 練習後におにぎり1個とプロテイン
- 自主トレーニング後に白米と鶏胸肉
- 寝る前にプロテインを摂取
このように合計7回の食事を毎日続けました。
増量中に辛かったこと
1番辛かったのが食事を美味しく食べることが出来ないことです。
お腹が空いていないのに無理やり詰め込んでいたため美味しく感じるわけがなく常に満腹の状態を維持していました。私は、食が細かったので大量に食物を摂取するのはとても大変でよくお腹を壊したりもしました。
増量を成功させるためには
約1年間の増量を終えて、見事に目標であった80Kgまで増やすことに成功しました。
多少脂肪で増えた面もありましたが、明らかに1年前とは筋肉のボリュームなどが上がっていて挙上重量においても大幅に重量が伸びていました。
ただいつもの倍以上に食物を摂取するため胃腸系が弱い人はすぐに下痢をしてしまうかも知れません。必要なら胃腸系のケアとして整腸剤などを使用するとよいでしょう。
増量が成功した理由は、ただ闇雲にカロリーを増やして爆食いするのではなく、しっかり身体を作る上で必要となる栄養素でカロリーを増やしたこと。トレーニングにおいても一切の妥協は許さずに辛抱強く継続したこと、だと思います。
(文・りょー)