ブルースリーの映画「燃えよドラゴン」にはまって、カンフーや空手に興味を持つようになりました。いずれは、最強の極真空手をやろうと思っていました。
ところがある時、スポ根もので有名な梶原一騎先生の自伝のような本を読んだのです。
極真空手の梶原一騎は柔道から始めていた!
梶原先生が極真空手をやっていたというのは「空手バカ一代」で知っていました。しかし、最初に柔道をやっていて、途中から極真空手をやり始めたことをこの本で初めて知りました。
梶原先生はかなり強かったようで極真空手は当然有段者で柔道も相当な腕だったようです。確か柔道の先輩が喧嘩して刺されたのがきっかけで柔道をやめたという話だったような気がします。
私もいずれは極真空手をやるつもりでいたので、梶原先生に見習って、まずは柔道から始めようと思ったのです。何故か空手の前にやるべきものと勝手に思って柔道を始めたのです。
しかし結果、極真空手に移ることもなく、そのまま柔道をやり続けてしまいました。
高校で柔道同好会を作る
中学までは野球をやっており、柔道は高校から始めました。しかし、新設高校で柔道部は無く、同好会という事で、人集めをしました。
私を含め最初は3人で始め、草っ原で練習していました。柔道場はあったのですが、何故か剣道部が使用することになっていました。柔道同好会だったから正式な部を優先させていたのでしょう。
顧問の先生もおらず、そんな逆境に当時はむしろ熱くなっていました。
背負い投げと体落、初心者にはどっちがいい?
初めは中学で柔道をやっていた同級生からいろいろ教わってました。まず、彼が得意だった体落(たいおとし)を教わりました。もちろん最初の最初は受身の練習を何度もやりました。受身が出来ないと本当に危険ですからね。
体落は、手技に分類されてますが、初めは手技という感覚では無かったです。
体落は引手(左手)で相手の袖を引きながら、釣り手で相手の襟を釣り上げると同時に背中を相手にむけて右足を伸ばし相手が前に出るのを引っ掛けるイメージです。
手技の代表はやはり、背負投げになると思います。しかし、背負は小柄な人に向いている様に思います。どちらかというと私は背が高い方なので、あまり得意ではなかったです。
また、背負い投げ相手の懐にしっかり入らないといけません。背負の練習はしてましたが、大概、返されたと思います。一本背負の方がまだかけやすかった記憶があります。
背負投げは相手と密着するのに対して、体落はわりと離れていてもかけられます。そのため、返し技をかけられる確率が低いようです。これは私の勝手な感じ方かもしれません。
喧嘩四つで見つけた組手のコツ
相四つだと自然に引手は相手の袖を取れますが、喧嘩四つだとなかなか引手は取れません。釣り手も相手の左襟を取らなければならないのですが、それも取らせくれません。
相手の引手は自分の左袖を取りにくるし、自分は相手の右袖を取りに行くからです。そんな時は釣り手は相手の右襟を取りました。この組み方は一瞬です。長く右襟をつかんでいると審判に注意されます。
右襟を取った瞬間に引手を一瞬でつかみ体落をかけます。相手は引手を取られていないという油断もあってか、結構技がかかりました。
当然ですが、基本は左襟を取って技をかけなければならないのですが、苦しまぎれで掛けた体落でした。練習ではやった事のない技で、打ち込みも通常の体落しかやっていませんでした。
試合では、練習していない技が決まる事は時々あるのです。通常の体落のちょっとした変形なので新技と言えるものではありません。ただ、相手がオーソドックスな技に慣れていると、変形技が必殺技になったりします。
後から知ったのですが、山嵐の組み方も引手と同じ側の襟をつかんで投げていたよです。山嵐とは小説の「姿三四郎」に出てくる技で実在した西郷三四郎さんをモデルにしてます。
(文・Jisai)