中学生の頃は45キロ級で減量していて、大体48キロ位がベストでした。しかし、高校受験で少し太ったのと、高校に入ってからの厳しいトレーニングで筋肉が付いたのもあって、体重が53キロくらいまで増えてしまいました。
私は既に国体選手にも選ばれていて、先鋒は52キロ級なので52キロ級に階級を上げても良かったのですが、当時52キロ級には同じ学校の先輩が居たので、私は48キロ級に出るために減量をしました。
素人が我慢するだけの減量方法
当時は専門のコーチやトレーナーも居なくて、監督も数学の先生で柔道は素人だったため、我流での減量でした。
しかし、他にも減量が必要なメンバーがいたので一緒に勉強したり、一緒に走り込みをしたりして、とにかく稽古以外で走って落としていたのを覚えています。
試合2週間前までに残り2キロ以内までに絞ってからは地獄でした。いわゆる、食事制限です。中でも即効性のある単品ダイエット、当時流行っていた◯◯ダイエットを何種類かやって、試合前2日からは飲まず食わず。
冬の大会なので汗が出ないから、サウナに行って絞ってました。
52キロ級の先輩と、前日はフラフラになりながらスーパーに行って計量が終わったら食べるものを思い切り買い込んだのでした。
ただ買い込んだのはいいけど、胃が小さくなっているし、試合前なのであんまり食べられないことに2人とも気づいていませんでした。
計量をパスした後も失敗がたくさん
計量は先輩も私も難なくパス。
その瞬間が正に天国で、終わってからまずはジュースをがぶ飲み、そしておにぎり、パンを頬張って…。
スーパーの袋には昨日先輩と買い込んだものがまだ山ほどあるのに、案の定食べられず。しかも先輩は試合前なのに、お腹が痛くなってうずくまっていたのを覚えています。
それでも試合は、2人とも決勝まで勝ち上がり、見事に全国大会への切符を手に入れたのでした。
そのあとは見事にリバウンド、全国大会の時もまた同じように先輩と減量に苦しむことに。当時女子高生だった私たちは食欲に勝つことはできませんでした。今でも忘れられない、懐かしいエピソードです。
(文・黒帯ももこ)